柱状改良工法は、地中にセメント系固化材を注入して柱状の改良体を築造する地盤改良工法です。軟弱地盤の深さが2~8m程度の現場で採用されることが多く、鋼管杭工法や表層改良工法と比べて費用が中間ほどに納まることが多いためたびたび活用されています。
本記事では、費用相場や他工法との費用比較を通じて柱状改良工法について解説します。東京都内で地盤改良を検討している建設会社・工務店・設計事務所の方はぜひ参考にしてください。
柱状改良工法の費用は、改良深度・柱状体の本数・現場条件によって変動します。以下に建物規模ごとの総額目安をまとめました。
| 建物規模 | 費用相場(総額目安) |
|---|---|
| 小規模(戸建て・1~2F) | 100万~150万円程度 |
| 中規模(3~5F程度) | 現場条件によって変動が大きく、個別見積もりが必要 |
| 大規模(6F以上) | 柱状改良の適用範囲を超えるケースが多く、鋼管杭工法等の採用が必要 |
上記はあくまで目安であり、実際の費用は改良深度や柱状体の本数などによって変動します。東京都内では搬入路や隣地条件による制約が費用に影響するケースもあります。大規模建築(6F以上)は柱状改良工法の適用範囲を超えるケースが多いため、地盤調査の結果をもとに個別の見積もりを取ることが重要です。
柱状改良工法の費用は、同じ建物規模でも現場条件によって変動します。以下に4つの要因を整理しますので、費用を左右する主な要因を事前に把握するための参考にしてください。
改良深度が深くなるほど、また柱状体の本数が増えるほど材料費・施工費が増加します。同じ延床面積でも支持層の位置によって費用に大きな差が生じるため、ボーリング調査で深度を事前に確認することが重要です。
一般軟弱土用の固化材に比べ、腐植土対応や低六価クロム型の特殊固化材は単価が高くなります。地盤の土質によって使用する固化材が変わるため、土質試験の結果が費用に直結します。
土質試験で六価クロム溶出リスクが確認された場合、代替工法への変更が必要となり、追加費用が発生します。腐植土・酸性土が含まれる地盤では特に注意が必要です。
前面道路が狭い現場や隣地境界が近い密集地では使用できる機械が限られ、施工費用が変動します。地盤の含水比が高い場合や腐植土の含有率が高い場合も、追加対応が生じることがあります。
これらの要因は複合的に重なるケースも多く、費用の把握には地盤調査の結果をもとにした個別見積もりが重要です。複数社から見積もりを取り、費用と工法の適合性をあわせて確認しておきましょう。
柱状改良工法の費用感を正しく捉えるには、他工法との比較が有効です。以下に表層改良・柱状改良・鋼管杭工法の主な比較項目をまとめました。
| 比較項目 | 表層改良工法 | 柱状改良工法 | 鋼管杭工法 |
|---|---|---|---|
| 費用相場(坪単価) | 1万~3万円程度 | 2万~5万円程度 | 4万~7万円程度 |
| 適用深度の目安 | 2m程度まで | 2~8m程度 | 8m以上(最大30m程度) |
| 適した建物規模 | 戸建て・軽量小規模建築 | 戸建て・小規模建築 | 中規模以上・重量建物 |
| 工期の目安 | 1~2日程度 | 2~3日程度 | 1~2日程度 |
| 将来の撤去費用 | 低(浅い範囲の改良) | 高(地中埋設物扱い) | 比較的低い(杭の引き抜きが可能) |
| 六価クロムリスク | あり(土質次第) | あり(腐植土・酸性土で高い) | なし(セメント不使用) |
柱状改良工法は鋼管杭工法より費用を抑えられる点から採用されやすい工法ですが、撤去費用の高さと六価クロムリスクが課題となります。軟弱層の深さや建物規模によっては他工法が適するケースも多いため、地盤条件と照合した選定が重要です。
改良深度と柱状体の本数は費用に直結するため、ボーリング調査によって必要な柱状体の本数を正確に把握する必要があります。
設定が過剰になると費用が大幅に増加するため、調査データをもとに適切な改良計画を立てるようにしましょう。
セメント系固化材と土質の組み合わせによっては六価クロムが溶出するリスクがあります。土質試験で溶出可能性を事前に確認し、リスクが高い場合は低六価クロム型固化材の使用や代替工法への変更を検討することが重要です。後から対応が必要になると追加費用が発生するため、計画段階での確認が不可欠と言えます。
現場条件によっては表層改良や鋼管杭工法のほうが費用・性能面で適切になるケースもあります。柱状改良工法を前提とせず、複数工法を横断的に比較したうえで判断することがコスト適正化を目指すうえで重要です。
柱状改良工法の費用は地盤条件・改良深度によって変動し、小規模建築では100万~150万円程度が目安※です。表層改良より費用は高くなりますが鋼管杭工法よりコストを抑えられる一方、撤去費用の高さと六価クロムリスクは事前に把握しておく必要があります。
そのため、複数工法を横断的に比較できる施工会社へ相談することが、費用と品質の両立を目指すうえで大切だと言えるでしょう。
本メディアでは、東京の施工環境に対応できる地盤改良会社を建物の規模別に紹介しています。専門業者の検索にご活用ください。
ここでは、「戸建て住宅」「マンション・アパート」「高層マンション」など建物の規模別に、おすすめの地盤改良・地盤補強会社を3社紹介。
施工条件が厳しい東京エリアに対応している会社を厳選しています。
幅広い工法提案力と小型施工機で
小規模建築に対応
コンパクト施工と高支持力な工法で
中規模建築に対応
高支持力・低騒音を両立した工法で
大規模建築に対応
※1 N値50の地盤条件下での比較において、押込み451.0〜2,521.0kN、引抜き459.8〜1,923.9kNの支持力。中規模建築にも対応を検討しやすい支持力水準です。
支持力は地盤条件や設計条件などにより異なります。
参照元:報国エンジニアリング公式HPより(https://www.hokoku-eng.jp/ground-improvement.html)
※2 参照元:報国エンジニアリング公式HP(https://www.hokoku-eng.jp/ground-improvement.html)
※3 先端地盤が砂質土・礫質土で、拡大掘削倍率ω=2.00、先端平均N値50、節部径φ1200の条件において、最大約16,000kN級の先端支持力。
大規模建築にも対応を検討しやすい支持力水準です。支持力は地盤条件や設計条件などにより異なります。
参照元:ジャパンパイル公式HP(https://www.japanpile.co.jp/method/pdf/hyper-mega.pdf)