地盤改良の品質は、改良体の一軸圧縮強さで確かめます。東京で中規模建築の地盤改良に関わる方に向けて、試験が必要になる場面、依頼先の例、費用の目安、依頼先の選び方を整理しました。
一軸圧縮試験は、周りから圧力をかけない状態で自立する円柱形の供試体を長軸方向に圧縮し、圧縮応力の最大値である「一軸圧縮強さ」を求める試験です。
乱さない粘性土の強さを調べるほか、固化材などで改良した土の改良効果の判定にも使われ、地盤改良では事前の室内配合試験と施工後の品質管理で行われます。
試験方法は JIS A 1216(土の一軸圧縮試験方法)で定められていて、毎分1%の圧縮ひずみが生じる速さで圧縮します。地盤工学会基準の JGS 0511 も関連規格です。
参照元:建材試験センター(https://www.jtccm.or.jp/exam/constr-material/03)
日本建築総合試験所によると、柱状地盤改良では、改良体からボーリングで採取したコアの一軸圧縮強さが品質検査の指標になっています。
改良土の試験では、通常は軸ひずみを測らずに最大荷重を測り、それを初期の断面積で割って強さを求めます。改良土はポアソン比が0.2〜0.3程度で、壊れるまでのひずみも1%程度と小さいため、断面積を補正しなくても問題ないと判断されています。
軟らかく大きく変形する改良土や、変形係数が必要な場合は、軸ひずみを測る方法で試験します。
参照元:一般財団法人 日本建築総合試験所「わかりやすい試験シリーズ 土-15」(https://www.gbrc.or.jp/assets/test_series/documents/so_15.pdf)
施工の前には、現場の土に固化材を混ぜた供試体で一軸圧縮試験を行い、固化材の添加量を決めます(室内配合試験)。設計基準強度は、この室内強度に「現場強度と室内強度の比」と「強度のばらつき(変動係数)」を反映して決まります。
例として、粘性土で現場室内強度比0.59、変動係数0.3であれば、設計基準強度は室内配合強度の35%程度。設計基準強度1,000kN/m2を確保するには、室内配合強度で約2,900kN/m2が必要となります。
参照元:神村真の宅地防災講座(https://pe-4.co.jp/2020/11/16/quality-soil-improvement/)
施工の後は、改良体から採取した試料で一軸圧縮試験を行い、設計基準強度に届いているかを確かめます。事後調査では一軸圧縮強さによる品質検査が一般的です。
抜き取ったコアで判定するには、採用する工法の変動係数が分かっていなければなりません。分からない場合は、25供試体以上のコアを抜き取り、強度の分布が正規分布になることを確かめてから合否を判定します。工法の変動係数は、施工前に地盤改良会社へ確認しておきましょう。
合格判定は建物の規模で次のように異なります。
小規模建築物は一般に地上3階以下・延べ面積500㎡以下などの条件を満たす建物を指すため、4階建て以上の賃貸マンションなどは一般建築物の基準(全長コアの採取、平均値と最小値の両方での判定)が前提になります。どちらの基準を使うかは、最初に構造設計者と確認してください。
日本建築総合試験所(大阪)の料金表では、改良土の一軸圧縮試験は1供試体あたり、強度のみの測定で2,420円、軸ひずみ測定で5,500円です。
端面処理は1面550円(直径9cm未満。9〜15cmは660円)、土の一軸圧縮試験は3,630円です(2025年4月改定、税込、報告書作成費込)です。
※これは大阪の例で、首都圏では料金表を公開している機関(建材試験センターなど)もあるので、依頼先の料金表を確認するか見積もりを取りましょう。
参照元:一般財団法人 日本建築総合試験所(https://www.gbrc.or.jp/test_research/soil/prsoil/)
NITEの「JNLA土木・建築分野」のページには、ISO/IEC 17025に適合して登録を受けた事業所の一覧が載っています。登録されている試験方法は事業所ごとに違うので、登録情報PDFで確認してください。
なお、東京都の登録試験機関(A類・B類)は、コンクリート圧縮試験と鉄筋圧接部引張試験の区分で、土質試験の認定とは別のものです。
参照元:独立行政法人 製品評価技術基盤機構(https://www.nite.go.jp/iajapan/jnla/lab/kenchiku.html)
第三者機関で審査された工法は、再現性の高い施工設備と施工手順が確立しています。あわせて、施工管理の基準と、固化材スラリーの濃度管理が行われているかも確認してください。
一軸圧縮試験は、地盤改良の配合の決定にも、施工後の品質検査にも欠かせません。中規模建築では、一般建築物の基準で計画するのが前提です。依頼先は、試験を行う場所、第三者による登録の範囲、試験機の容量、報告書の内容を比べて選びます。費用は個別見積なので、本数と供試体の寸法を整理してから問い合わせましょう。
東京都内における地盤補強工事の計画や、信頼性の高い専門施工企業の選定でお悩みの方は、ぜひ本サイトの比較情報をご活用ください。
本メディアでは、東京の施工環境に対応できる地盤改良会社を建物の規模別に紹介しています。専門業者の検索にご活用ください。
ここでは、「戸建て住宅」「マンション・アパート」「高層マンション」など建物の規模別に、おすすめの地盤改良・地盤補強会社を3社紹介。
施工条件が厳しい東京エリアに対応している会社を厳選しています。
幅広い工法提案力と小型施工機で
小規模建築に対応
コンパクト施工と高支持力な工法で
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※1 N値50の地盤条件下での比較において、押込み451.0〜2,521.0kN、引抜き459.8〜1,923.9kNの支持力。中規模建築にも対応を検討しやすい支持力水準です。
支持力は地盤条件や設計条件などにより異なります。
参照元:報国エンジニアリング公式HPより(https://www.hokoku-eng.jp/ground-improvement.html)
※2 参照元:報国エンジニアリング公式HP(https://www.hokoku-eng.jp/ground-improvement.html)
※3 先端地盤が砂質土・礫質土で、拡大掘削倍率ω=2.00、先端平均N値50、節部径φ1200の条件において、最大約16,000kN級の先端支持力。
大規模建築にも対応を検討しやすい支持力水準です。支持力は地盤条件や設計条件などにより異なります。
参照元:ジャパンパイル公式HP(https://www.japanpile.co.jp/method/pdf/hyper-mega.pdf)